「自分さえ我慢すればいいのだから」と自分の感情を押し殺している方はおられませんか?
しかしそのような生き方は必ず破綻します。
この記事はその理由を明らかにし、感情の否認を嗜癖として使うことから回復する方法を解説しています。
1.アダルトチルドレンは良かれと思って自分の感情を否認する

「神の恵みの通り良き管(くだ)として用いて下さい」という歌詞の賛美歌があります。
そこでありのパパも神に「私をあなたの通りよい管として下さい」と祈りました。
イメージとしては自分が水道管になって、その中を神の恵みがすごい勢いで流れているというものでした。
結果どうなったかというとイライラして嗜癖を使いたくなりました。
日々の棚卸しをしたところ、すぐに原因が分かりました。
それは「水道管には感情がない」ということです。
自分を感情のない水道管にしてくださいと願うのは感情の存在を否認しているのと同じことです。
それで安全本能の感情面が傷つき、恐れ(不安)の感情が暴走したというわけです。
自分の側の誤りの正確な本質は配慮の欠如でした。
感情のある存在は感情のない存在(水道管)になることはできません。
もちろん賛美歌作者は一言も「感情を否認しろ」とは言っていません。
それなのに勝手に「管には感情はいらない」と思ったのは、ありのパパにとって感情の否認が使い馴れた嗜癖だったからです。

2.アダルトチルドレンが感情を否認するのは親が原因。しかし回復する責任は本人にある

「私たちの子供時代は悪夢のようであり、生き延びるすべとして自分の感情を心の奥底に閉じ込めた。大人になった今は感情を否認することを嗜癖として使う」(ACの問題行動の10番目)
上記の言葉の前半にはアダルトチルドレンが感情の否認を嗜癖として使うようになった原因が書かれています。
アルコール依存症はアルコールを本人にとって過剰な量と回数を摂取することによって依存症になります。
それと全く同じようにACは子供時代から感情を否認することを過剰な量と回数使ってきました。
そして大人になった今は感情の否認を嗜癖として使っていることに気づくのです。
この説明を読むと条件反射的に「親が悪い!」と思ってしまいます。
そうです。親が悪いのです。
しかし回復する責任は親にはなく、AC本人にあります。
ACのミーティングに参加すると「こんな自分になってしまった」という泣き言と「こんな自分にした親」への毒吐きオンパレードということもあります。
また「原因は親にあるのに、回復する責任は本人にあるというのはどう考えても納得できない」と仰った方もいます。
これがアダルトチルドレンの回復を阻む最大の障害になっています。
泣き言と毒吐きをして損をするのはAC本人です。
人生のどこかできっぱりと「幸せは自分持ち。私は私自身の回復の責任をになう」と決断することが必要です。
親への恨み・ツラミを手放す方法があります。
それは親もまた問題をもつ親に育てられたので、問題をもつ人間になってしまったのだという理解です。
これは「だから仕方ないよね」ということでは決してありません。
ただこの呪いの連鎖とでもいうべき世代から世代へと受け継がれてきたACの問題を俯瞰(ふかん)的に理解し、親もまた犠牲者だったのだということが分かると、親への恨み・ツラミを手放すキッカケとなります。
なぜなら親までの世代はこの「呪い」から回復する方法を知りませんでした。
しかし私たちの代で12ステップによって回復するすべを知ることができました。
そうすると親の分まで回復しようと思うようになります。
3.感情を大切にする生き方は依存症の回復そのもの

アダルトチルドレンは自分が無理をすることによって物事をうまく処理しようとする人たちです。
しかしこんなやり方がいつまでもうまく行くはずはありません。
なぜなら「自分さえ我慢すれば」という生き方はいつかは被害者意識を嗜癖として使う人間へと私たちを転落させるからです。
また厳しい言い方になりますが、自分が犠牲になるという生き方はある面では楽ちんな生き方でもありました。
どこが楽かというと、心が健康な人々は自分が犠牲になる代わりに「どうしたらいいだろうか?」と頭と心をフル回転させ、そのために汗をかき労します。
アダルトチルドレンはその間「私が我慢すればいいんだから」と思うだけで何もしないでボサーとしているだけです。
アダルトチルドレンが新しい人生を生きたいと願うのなら、感情を否認しないことが最低条件となります。
では無意識のうちに使ってしまう嗜癖である感情の否認にどのように対処すればよいでしょうか?
まず日常的に「ありのままでいい」と自分自身に言ってあげましょう。
痛ければ「あいたたた!バカヤロー傷ついたじゃねぇか!」と心の中で言ってよいのです。
そして日々の棚卸しをして傷ついた原因は自分の短所にあると気づきます。
大切なことは日々の棚卸しをして自分の短所が原因だったと分かる前に、「どうせ自分が悪いんでしょ!」などと思わないことです。
これではキレているのと同じです。
次に自分自身への配慮を充実させます。
私たちはいつだって他者への配慮が欠如していますが、その原因は自分自身を配慮できていないからです。
人は自分自身を配慮できている分しか他者を配慮できません。
だから私たちはまず自分自身への配慮を充実させていきたいものです。
これは自分を配慮するのとは違います。
自分を配慮するとは自分を女王様、王様扱いするのを周囲に求めることです。
こんなことをしてはいけません。
そうではなく自分の行動パターンを変えることによって自分自身(本能)が傷つかないようにするのです。
私たちアダルトチルドレンは感情と本能を大切にして人生を生きていきたいものです。
【まとめ】
アダルトチルドレンは良かれと思って自分の感情を否認しますが、それは必ず破綻します
理由は人間が感情を持った存在だからです。
ACが感情を否認することを嗜癖として使うようになった原因は親にありますが、回復する責任はAC本人にあります。
この責任を引き受ける覚悟をするまではACが回復することはありません。
感情を大切にする生き方のために二つの方法があります。
一つは自分自身をありのままに受け入れることです。
もう一つは自分自身に対して配慮を充実させることです。
人は自分自身を配慮できている分しか他者を配慮できないからです。

◎回復と平安と祝福を祈っています。

