セルグループに対して「セルが教会員の管理に使われている」「セルで告白された罪の内容が牧師に報告され、教会員への独裁的支配の道具に用いられている」という意見があります。
この記事では問題の核心を明らかにし、解決の道筋を解説しています。
1.小集団活動を具体化したものにはどんなものがあるか?
①細胞グループ教会
我が国に「細胞グループ教会」の概念が入って来たのは1990年代のラルフ・ネイバー博士によると記憶しています。
後になって「細胞グループ教会」という呼び名は「セルチャーチ」という名前に変更されました。
問題になっているのはこの運動を紹介した人々の教会であることが多いようです。
火のないところに煙は立たないと言いますし、何よりセルグループ活動で人権が侵害されたと感じる人々が存在するという事実がセルグループに問題があることの証拠です。
②区域礼拝
細胞グループ教会の概念が入って来る前に一世を風靡したのが区域礼拝でした。
これは韓国の純福音中央教会のチョーヨンギ先生によって日本に持ち込まれたものです。
物凄い勢いで日本のペンテコステ教会に拡がって行ったのですが、一番勢いがあったのが導入時であり段々と尻すぼみになっていきました。
これは建前で信仰生活を送り、本音を語ることがない日本の信者にとっては難行苦行がもう一つ増えただけという意味しかないものでしたので、うまくいかないのは当然であったかもしれません。
③家庭聖書研究会
これはリベラル派・福音派を問わず、また教会・大学・高校・家庭を問わず、あらゆる教派と機関に拡がっていきました。
今でも大学などのクリスチャン団体は「聖書研究会」という呼び名を使っているのではないでしょうか?
拡がりはこれが一番でしたが、ただ信者が仲良く聖書をお勉強するという範囲を出ることがありませんでした。
自分の問題を正直に告白し、この問題に対して聖書は何と教えているかというアプローチではなく、「お行儀よく聖書を勉強しましょうね~」という安易なスタンスでは労多くして功少なしというのも無理からぬことであったかもしれません。
2.問題の核心はどこにあるのか?
①セルで語られた情報を牧師に報告するシステム
これをやっている限り、どんな名前に変わろうと全ての小集団活動は教会のカルト的支配の道具になり得ます。
②小集会活動の守らなければならない原則とは?
アルコール依存症者の自助グループであるAAのミーティングの原則は私たちが絶対に守らなければならないものが何かを教えてくれています。
a.言いっぱなし
b.聴きっぱなし
c.他言無用
特に重要なのは三番目の他言無用ということです。
これがキリスト教会における小集団活動で守られなかったことが致命的な大失敗でした。
③スタップが知り得た情報を主任牧師に伝えるか否か?
ありのパパがインターンをやらせていただいた教会でも牧師がこのように言われたことがありました。
「信徒から相談を受けたとき、信徒は『この話は牧師にはしないでね』というときがあります。しかし全部主任牧師である私に報告してください。牧師は教会の管理者ですから信徒について知っていなければならないからです」
しかし一度も信徒の相談内容を牧師に漏らすことはありませんでした。
なぜそれをしてはいけないのかという理論的な裏付けは持っていませんでしたが、心にブレーキが掛かりましたので「これはやってはいけないことだ」と考えたからです。
3.どのようなルールで小集団活動を行えば良いのか?
①セルのリーダーはセルで語られた情報を絶対に外部に漏らしてはならない
リーダーであれメンバーであれ情報を漏らしたことが明らかになれば、その者のセルへの参加資格を停止しなければなりません。
もしこのような毅然たる対応をしないなら健全な信者であればセルに参加することをやめてしまうでしょう。
②人には「自分の本音を皆に分かち合いたい」という思いがある
その必要を満たすのがセルです。
それを教会管理や信徒支配の道具に使ってはなりません。
信徒一人一人がありのままの自分を出せる為に安全と安心のための秘密保持が保証されていることが絶対に必要です。
③教会を成長させてくださるのは聖霊なる神
教会成長を人間的手段によってなし遂げようとすることがそもそも神の御前で罪です。
植物が光と水があれば自然に成長するように、教会も信者が本音を出せるような雰囲気と、ありのままの自分たちを認め受け入れ合う信仰があるなら、神が自然に成長させてくださるのです。
大きな失敗を犯したセルチャーチ運動ですが、もう一度悔い改めて人権を侵害しないセルチャーチに立ち返らなければなりません。
◎平安と祝福を祈っています。
